ビクター Arte EX50 これは名機

オーディオ・ビジュアル
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 こんにちは。今日ご紹介するのは結構古いビクターのミニコンポです(以下、EX50)。このサイトでよく出てくる『ブックシェルフ』スピーカーはこれのスピーカーのことだったりします。SX-EX50と型番がついてましたので当時は単品販売もしていたかもしれません。

20世紀のミニコンポです。

 多分これ1990年代後半に発売されたもの。ミニコンポだと思っていたら、アンプ部、CD部、スピーカーの各々に型番が付いていたので区分は難しいかも。そういえば当時はこれにカセット部やMD部もあったりして、「お好きな組み合わせにしてみてね」的な売り方をしていたような気がします。懐かしい。と、記憶があいまいですが、僕がこれを買うのはしばらく経ってからなのでご了承ください。コスパが良くなってから買ったのです。貧乏歴長いですね、自慢できることじゃないんですが。

あの頃。DVDが現れて世界が変わった。

 これが普通に売っていた頃のことは覚えています。世の中にDVDというものが登場して、お家の中に映画館ができるのかとワクワクしていた頃。あの『タイタニック』や『もののけ姫』をお家で映画館できるのか?!お母さん、ポップコーン買ってきて!バケツに入れて!って感じでそれはワクワクしたものです。実際にはまだ画面は小さいし、音響も高すぎてまだまだお家で映画館とはいきませんでしたけどね。

 DVDに合わせてかそうでないかはさておき、AVアンプや5.1サラウンドシステム、ホームシアター、なんて単語が一般的になってきたのはこの頃だと思います。僕にとってはまさにその日でした。

 僕はその日お店で体験してびっくりしました。『エアフォースワン』というのをやっていて、デモスペースのソファに座って見ていると音があっちこっちから聞こえてきて、銃撃の戦闘シーンでは弾が何発も自分の脇を通っていくのです。撃たれた気がして思わずお腹見たもんね。ほほえましい思い出です。

あの頃からのミニコンポの歴史(僕基準)

 当時はソニーやパナソニックやパイオニア、懐かしいお手軽なAIWAあたりがまず選択肢で、ちょっと知ったような背伸びな感じでケンウッドにする、だったような感じです。ケンウッドのK’sシリーズはあの頃もあって、ミニコンポっていうのを超越した金属ボディーと高価格で何が何だかわかりませんでした。場違いでしたよね。とはいえピュアオーディオに行けば他に埋もれてしまったでしょうし・・・もっと安くできれば、といったところだったのでしょうか。

 時代はそんなK’sを少し押してくれるかのようにその後ミニコンポは高級な感じに傾倒していくのですが、ボーズやヤマハやデノンまでミニコンポを出し勢力図がごちゃごちゃしていく中で徐々にオンキョーのintecとかFRが勢力を固め、一時はみんなあんな感じになるのですが、現在はまた以前のスタイルに戻ってきたように思います。あの頃は何だったんだろう、戦国時代ってこんな感じだったんでしょうか。とりあえずK’sはずっと高かった。最近になってようやく安くなった気がしますが今度は市場が小さくなってしまった。結局売れたのかなぁ。

ガラスが割れる音に衝撃を受けた。

 話を戻してその日、僕はもう一つ衝撃体験をするのでした。DVDにやられた僕はふらふらしながらオーディオ売り場に行ったのです。オーディオ売り場っていってもピュアオーディオではなく、ラジカセだミニコンポだウォークマンだってあたりです。小さな世界です。とはいえ、先に述べたように、僕の中では刻々と時代を刻んでいたのですが。

 EX50はK’sのように高く、でもそこまで高くはなく、そしてやっぱりメタリックに鎮座していました。僕は慣れた手つきで再生ボタンを押します。どんな音楽が鳴るんだろう。突然ガラスが割れました。何かに触ってしまったんだろうか、僕は慌てて周りを見回します。周りは普通にしていました。そして僕は気が付いたのです。これはコンポから聴こえた音なんだ、と。何とクリアでリアルな音。実際買うのはこれから数年後になるのですが、この日以降、EX50は僕の中にガラスを割るコンポとして残り続けるのでした。

で結局いくらで買ったのか。

 はい、気になるお値段の話。

 その数年後、某ディスカウントショップで僕はEX50と再会するのでした。売れなかったのかとがっかりする半面、これは運命だと興奮しながら即決でした。お値段約20,000円。新品ですよ。

 当時はそういうわけでいろいろなメーカーがコンポを作りまくってたようですし、カセットテープに代わりMDが普及していたため、MDが付いてないと売れなかったのかもしれません。ちなみにMP3はまだもう少し後です。

 その後このEX50はずっと鳴り続けてくれています。まさかこんなに長い付き合いになるとは思わなかった。こんなに有効に使った20,000円も珍しい。しかし、時は流れ、EX50はその座を別の機体に譲ることになります。その機体とは、そのお値段とは(笑)。そのうち書きたいと思いますでも、EX50まだありますよ。メインでなくなっただけ。まだ買い替えを少しだけ後悔してますもん。それくらいEX50は素晴らしい。特にコスパ(*’ω’*)

 こんなに愛情たっぷりなやつなのに新しいBluetoothスピーカー買うたびにいらない子扱いされて可哀そうでしたね。ごめんね。でも、ちゃんと書いてたでしょ、改めて聴くとやっぱりこっち、ってね。

コメント

  1. ふじたかなすび ふじたかなすび より:

     コメントありがとうございます。すごく詳しい人のようで感謝一杯、びっくりしながら読ませていただきました。
    ご自身で改造までしてしまうなんてすごい!音も最高に変わったようですし、見た目が良くなったというのがうらやましい限りです。
    僕もいつか挑戦するのでしょうか。後戻りできなくなりそうで怖い・・・。

  2. N.Yasuda より:

    こんにちは、あこがれのビクター SX-EX50の記事を拝見しました。
    私は去年の春頃にビクターらしからぬKenwood風の外見に興味を持って廉かったのでヤフオクでポチりました。
    低音が出る感じと高音が多少きつい感じとボーカルの中音が良く聴こえない印象でした。値段相応かなと放って置きましたが、少しずつ改良もしたつもりです。高域のきついのは少し共振を抑えれば良いかと思い、
    ティッシュペーパーを直径15㎜位の円形に切ってそれにコスモスの花のように切れ込みを入れて、ドーム中央に置いて、綿棒でオリーブオイルを付けて浸みこませて貼り付けた。ドームの分割振動をダンプ抑制する効果が有る。
    最近、ビクター Zero 50 Fineを入手して崩壊したエッジを新品の専用布エッジに交換して、色々聴いてバスレフポートを40㎜延長したり、前後左右に魂柱を入れて箱を補強したり、その前にウーハーやスコーカーやツイーターのアルミ鋳物フレームが錆びていたので、切りっぱなしの端面をヤスリで平面にして、紙やすりで磨いて鏡面にして、お酢を塗って簡易アルマイト仕上げにして、見た目は新品以上に成りました。補強の効果と見た目の美しさで最高の音質です。 見た目も音質に効くんですね。
    それで、SX-EX50を久しぶりに聴くと意外に低音が出過ぎと云うか、低音の60Hzから70Hz辺りの共鳴音が酷くて気持ち悪くなってきました。
    どうも、ダブルバスレフが変に作用してバスレフ共振の少し上の周波数が共振している様です。
    それが、低音出ている感とボーカルの中音良く聴こえない状態を招いている様です。
    そこで、箱の後室と前室にふんわりした2~3㎝厚のフエルトを少しずつ入れてオリジナル状態の吸音材の倍位の吸音にしてみました。
    何とか低音の共振が減って、ボーカルの中音が張り出して聴こえる様に成りました。
    まだ、低音信号入力が無くなってからも若干共鳴音が残る感じがありますが、共鳴感を完全に無くすほど吸音材を増やすとバスレフ自体が少なくなって低音不足に成りそうなので、この辺りでバランスかなと思います。
    折角、ダブルバスレフで箱の大きさに似合わない程の低音が出ますが、副作用も大きいようです。自然な響きにすると普通のバスレフに成ってしまいそうです。
    何でも都合よくは行かないようですね。 でも、小型の箱で低音出すには効果的の様です。
    口径が33.5㎝の Zero 50 Fine と 14㎝のSX-EX50 の低音を比べると、同じ様な低音が出ても、ダイナミックなスケール感が全然違う事が良く分かりました。 感度も違いますが、大口径ウーハーは空気を駆動するエネルギーが大きいんですよね。
    結局、風の様な低音には大口径が必要ってことでした。

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