はい、こんにちは。2が大変良かったので3も読んでみました、っていう話です。今回のは2よりも筋肉質な自己啓発。こうでなくては、って感じ。相変わらず読み物としても面白いですが、自己啓発もあり、少し耳が痛い話もあり、って感じになってます。では行きましょう。
悲しみをばねに、とか怒りを力に、とかが好きなら◎
いわゆるスポ根ですね。これに恋愛小説?をミックスさせた感じ。恋愛小説はあまり読まないので想像になっちゃうんですが。今回の主人公は女性。くすぶっています。そして占いに行くところから物語が始まっていきます。
今作ではガネーシャがマッチョになったりゾウの赤ちゃんになってオムツされたりと色物要素が強くなったり、さっきから書いているように幸せをつかみたいなら痛みや苦しみを受け入れろという筋肉質な教えが出てきたりと、徐々にアイディアが枯渇しだしたか?という心配が見え隠れしますがまだまだ楽しく読める上、ためになります。そして体育会系なワークに女の子を当てるという、みんなの応援をうまく引き出すつくりとなっており、そのあたりさすがです。
2で出てきた脇役たちも再登場。あと気になる描写が。
そういうわけ。ま、新キャラを出しまくるよりは頭の整理がしやすくなり、本来の『自己啓発』に集中できるのは良いことだと思います。お釈迦様と(元)貧乏神が出てきます。(元)が気になる人は2を読んでください。
そんな感じで過去キャラが出てくるんですが、ガネーシャがやたら絡む園山さんという人は、僕はちょっとわからなかったんです。もしかしたら1で出てくる重要人物かもしれません。って、1に誘う気か?そうは行かないぞー。ゾウだけに。・・・こんな乗りです。アマゾンも1を買わせようとしているんでしょうけど、そこは蛇の道は蛇と申します。2をきちんと読んだ僕には教えがしみついていたようで。アマゾン、勝ったな。
信仰の大切さ
今作の敵はお稲荷様ですが、ここにも信仰が絡んできて、日本の神様はこの人間臭さが良いですよね。身近に感じるというか。さすが八百万の神。神様も大切にしてあげないと悪い方向に行ってしまうのは身につまされます。でもすると八百万は多いよね。みんなで分担しましょう。やたらめったら神社だの祠だの作らない。今あるのを大切にしましょう。そしてたまにはお参りしましょう。
そうだ。お参りで願い事するでしょ。あれ、別に願わなくても良いですから。「こんにちは。いつもありがとうございます。おかげで今日も生きてここまで来れましたよ」くらいのあいさつで構わないの。逆に特にお稲荷さんなんかそうなんですが、願ったら、お礼参りもしなくてはいけませんから。こっち忘れちゃだめよ。それと、口に出さないまでも自己紹介はしてください。「どこから来た誰です」くらいでいいので。これ、お参りのお作法らしいです。
そういう、信仰の大切さを感じる部分がありました。引き寄せの法則だの何だのというのが流行っているようですが、信じることはいい事だと思いますよ、普通に。
自己啓発の本質だと思う
痛み、苦しみを受け入れる。これが自己啓発の根幹ではないかと思います。僕のように弱い人間は、自分は精いっぱいやっているので、物事がうまくいかないのを自分以外の誰かや何かのせいにしたがりますが、せいぜい運が悪かった程度で、結局の原因は気づいていないだけで自分にあるんですよ、きっと。
ここを下手に掘り下げると今度は鬱等の問題が出てきますので強くは言えません。それとなく気づかせてそれとなく直ってくれるのが良いのですが、気が付いた時の絶望感はおそらくなかなかのものです。社会問題にもなることでしょう。
でもこの痛み、苦しみを受け入れないといけない。ただし、本作ではこの受け入れ方について少し気の利いたことを書いてくれてます。失敗ではなく、うまくいかない方法の学習なんだ、と。つまり人生勉強だ、って感じにしてくれてます。これなら何とか思いとどまれるんじゃないかな、と思います。
そして本作ではそれでもうまくいかない、もうどうにもこうにもうまくいかないまでやったのに、自分だけ成果を得られない焦燥感とその答え?についても書いていて、僕はこれに救われた気がしました。ま、そういう状態に追い込まれた主人公がキレるのに対しガネーシャは、自分は知っているから、自分はあなたを責めない。成功するだけが人生じゃないからここで止めたっていい。ここで止めても自分はあなたを責めない。あなたががんばってることを知っているから、という旨。ようやく神様らしいことを言うと同じくして、僕の気持ち、疑問にドンピシャだったので泣きそうになってしまった。ただし、答えにはなってなかったなぁ。
そうなんですよ、がんばってみると、世の中が不公平に見えるんです。がんばってるのにできない自分とがんばらなくてもできる誰か。その人が実は陰で血のにじむような努力を、ではなくです。で、その理由なんですが、「世界を知ろうとしたものだけに分かんねん」。分からない。どういうことだ?世界を知ろうとすれば分かるようになるのか、分からないのか。そしてもう少し読むと、分かる、分からないの話についてはがんばった分だけ答えてくれるということで世界を知ろうとすれば分かるようになる、ということが理解できました。しかし、件の不公平の答えになってなくない?
2ほどの勢いはないものの良作であることに違いはない
少しずつ限界が見えてきた当シリーズですが、今回もたくさん勉強させていただきました。結局愛なの、愛。どれだけお客様の事を優先できるか、どれだけ没頭できるものに出会えるか、どれだけ自分以外の力に支えられていることに感謝できるか。段々、いわゆるな本っぽくなってきてるでしょ。がんばれ、もう少しシリーズあるらしいんで。
そして僕、この本によるとかなり正解の道を来て、もうすぐ頂上っぽいよ。本当かな?早く頂上に行きたいけど、全ての行程がゴールに必要なんですと。歩き続けるって、辛い。信じていくよ、行けば分かるさ、ありがとー!いくぞー!いーち、にー、さーん、だーっ!!
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