読書感想文 喜ばれる人になりなさい:泣くというようよりは学ぶ本かなぁ

読書感想文
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 はいこんにちは。今日の本はこちら。みなさんは人としてどう生きるべきかについて、信念のような意見はお持ちでしょうか。本作はそういう点で読んでいくような気がします。そして、このお母さんすごいな、とうなってしまうような、比べちゃ失礼ですが、僕を含む多くのみなさんのお母さんとは結構違うんじゃない?っていうお母さんのエピソードがいっぱい出てきます。ネタバレになりますが、死別のシーンも描写されており、ま、ここでは泣くだろうな、と思いはしますが帯の『編集者が5回泣いた』は正直疑問でした。編集者だから、そっちの関係で泣けたんじゃないかな、というのが感想です。

 とはいえ行ってみましょう。

泣く事よりも学ぶことの方が多いです。身になる本です。

 「身につまされる」という事が結構ある本です。しょっぱなに出てくる『おかげさま』はなるほどなと思わざるを得ませんでした。なるべく思うようにしています。『お世話様』も使っちゃうんだけどね。

 それにしてもこのお母さん、結構な人物ですよ。行動力があるし、筋が通っている気がします。営業、というか、お店の切り盛りが本当に向いている人だったんでしょうね。

 経営系はお父さん、というのもまた良かったと思います。仕事のグチになってしまいますが、大手さんとは量が違うから総務と経理を合わせて両方やってもらっているんです、という小さな会社は多いと思います。ですが、小さな会社であっても総務、経理的なことは大きな会社と同じ書類を作る、同じ作業をするのですから、結構負担は大きいですよ。つまり人数が少ないと思います。そもそも想定されているであろう庶務に加えて、労務、法務、税務とも複雑になっていくのに、それに対応する余裕を削って、更に分からないことは「とりあえず総務へ」では、総務はどんどんきつくなっていきます。事務系の仕事をしていて思っていたことに、ここを重く捉えられるかどうかで会社の成長スピードが変わるというのがありました。かじ取りに失敗すると衰退することもあります。

 最悪なのは総務経理として配置しているのが1人の場合。その人に何かあった場合、取引先とのやり取りや日々や月次のルーティーン、年1、2回の手続き、数年に1回の手続き等、カバーするのには相当なコストがかかりますよ。日々の仕事は分担するにしても、業務内容を把握している人(代わりにその仕事ができる人)が他にも必要です。バックオフィスを疎かにしないで欲しいなと思います。

 そういう意味で、お母さんがバックオフィスまで負担しなかったことは良かったと思いましたし、お父さんのおかげでお母さんが伸び伸びやれたんだとも思えました。

喜ばれる人になりなさい。

 これはすべからく成功した人の話として出てきますが、相手の事を考える、相手に喜ばれる仕事をしなさい。ここでもまた出てきたか、っていうかタイトルでしたけどね。そういうことらしいです。ね、泣けなくなってきたでしょう。先にも書きましたが帯の「編集者が5回泣いた」っていうのも、個人的な理由じゃないかと思ってしまいます。作者の仕事仲間でしたしね。編集者自身が作者のモノローグの一部でもあるわけですから編集しながら思い出したことなんかあったんじゃないかと思います。

 ただし、喜ばれる人になりなさいというのは人として目標にするのには良いと思います。僕も喜んでもらうと嫌な気はしないし。問題はそのために動けるか、ってことで、動けと言われているわけです。

 色々な状況があって、誰を喜ばせるのを優先させるのか選ばざるを得ない場合があって、そのために差し出してはいけないものっていうのも実はあって、っていう中でただ「喜ばれる人になりなさい」だけしかなかったら、というわけで本になったことと思います。そうなんです。凡人は常に選択を迫られています。「気がついたら体が動いていた」「思ったらまずやれ」は、やっぱり天才的な人に許される特権ではないでしょうか。

 思ったらまずやれ、なんて、それ自体は比較的できる。でも、差し出してはいけないものは何なのか、これを考慮に入れると一気に難易度が上がります。「勇気を出す」はこの段階で踏み出す時に使うべき言葉だと僕は思っていますがいかがでしょうか。

 喜ばれる人になりなさい、っていうのも言うほど単純でも簡単でもないですよ。でも周りには時々いますね、っていうか、当たり前と思ってはいけないんですが、こういうことを考えると人って確かに支えあってるわ、って思います。感謝感謝です。そして、ってことは自分も少しは喜ばれているのではないかと思い・・・たいな。

自己肯定感

 あったか?本文中に。ただ、これももうだいぶ言われていますね。僕に明らかに足りないと思われる、そしてぜひとも高めていきたい自己肯定感。自叙伝出した、ってこと自体が自己肯定感の現れでもあるんでしょうけど、それくらいになってみたいものです。そのための苦労の道のりはこの本で教えていただきましたが。

 ほんと、泣く本ではない。学ぶ本です。

忘れちゃいけないお父さん

 経営面でお母さんを支えていたお父さんですが言ってることがナイスガイですよね、自分の子供に向かって『俺の女』。素敵です。好きにも色々あるし、愛情表現だって色々ありますが、この言い回しはナイスガイが良く似合う気がします。かっこいいですね。そしてお母さんの病気が分かった後の向き合い方も素敵。いい男だぜ。

 前述で触れてますが経営に関しても鋭い。たこ焼きの話なんか本当、教科書みたいにスパッと切りましたもん。お母さんと僕、的な話の進み方ですが、お父さん抜きではお母さんも作者さんもここまで成功しなかったでしょうね。繰り返しになりますがバックオフィスは大事です。そしてこのお父さん、凄腕の持ち主だった。うん、成功するわけだ。急成長もするわけだ。うんうん、と自己肯定する僕でした。でも、これは本当ですから。強い裏方がいるところは伸びます。

出世作、まだ読んでなかった

 そうなんです。途中でも出てくるし、作者名でピンと来る人は来るんじゃないかと思うのですが、『人は話し方が9割』の人でした。こっちもいつか読んでおくわ。にしてもタイトル、パンチが効いてますね。ヒット作のポイントの一つだと思います。そのうち読むかもしれないし、感想文書くかもしれないし、うーん。

 読みたい本が何冊もあって、でも現状読書にさける時間はかぎられていて、そのために工夫するとしたら犠牲にしちゃいけないものって何だ?悩むくらいなら工夫無しで行くのが正しいのか?なら、どれから読むか?小さいけどこういうことですよ、凡人の思考って。読書って真剣に考えると勇気がいるんですね。とか何とか言って手に取った順で読むことが多いです、僕は。ハッ。だから本屋さんは並べ方に工夫を凝らすんですね。

 とにかく泣くための本ではなく学ぶための本なのでした。人の生き方って、ためになりますよ。自分は結局自分の人生しか生きられないから。ではまた。

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