こんにちは。ロッキン中止でRADWIMPSが「ふざけんな」ですと。いや、よく言った。ロックは不満をぶちまけるもんだとジャックブラックが言ってたぞ。にしてもロッキンお見事な最期!僕は捨て身の抗議だと思っています。にしてもにしてもオリンピック折れませんね。逆に「はい、開催します」ってだけにしてあとは一切触れない、TV放送もしない、とかでIOCに一泡吹かせてやろうってことなんでしょうか。
さて、この頃映画の話が多いですね。でも僕、映画ずき、ってわけではないんですよ。送料無料につられてアマゾンプライムやってまして、送料けちるくらいですからね、プライムをとことんしゃぶりつくしてやるか、なんて。これ、ますますはまってくパターンですから、アマゾンプライム試したいくらいの人はやらない方が良いですよ。アマゾンプライムやると決めた人は逆に試してみると良いかも。暇つぶしにはとても良いです。
本題行きましょう。今日はこちら。一応ホラーらしいのですが、サスペンスで良くない?ってあ!これ大きなネタバレだ、まずい。ではいつも通りネタバレ含みますので要注意です。
犯人だって認知症になる、で良いんですよね?
最後の方でどうやらこの偽祖父母は精神的にやばい人だった、ってことが分かるんですが、偽ばあちゃんの奇行はそういうことだった、なんでしょうか?僕の受けた印象では、認知症的なものだったのかなーと思ったんですがその辺は専門家ではないのですみません。
でも偽じいちゃんのおむつのあたりとかパーティーのあたりとか、認知症を感じるんですよね。で、この映画の主題は『犯人だって認知症になる、衰える』か、と。って違う。この映画の主題は『人を恨まないで』です。
まずはもろにネタバレ。時間軸の整理。ゴシップって何だったんだ?
ここから切り込んで行きましょう。整理、って言っても話の舞台になる時間の整理です。お母さんの昔とかはどうぞ作品で確認してください。
まず、本物じいちゃんと本物ばあちゃんは自身が相談員をしている精神病院で、患者である偽じいちゃんと偽ばあちゃんに、孫に会える話をします。よくある微笑ましいのろけ話ですね。でも、偽ばあちゃんはかなり怒った。殺したいほど恨んだ。
偽じいちゃん、偽ばあちゃんは示し合わせて病院を脱走。偽じいちゃんが連れ出した、って感じでしょうか?劇中でなんか引っかかる『ゴシップ』はおそらくこのこと。しかも『ゴシップ』という言い方からすると、偽じいちゃんと偽ばあちゃんは夫婦ではないと思われます。結構聞くんだよね、老人ホームでの恋。いや、ダメとは言いませんよ、独り身同士ならどうぞお楽しみください。さて、「ミッチェルさんとクレアさんが病院から駆け落ちした」、これがゴシップではないかと思われます。
偽じいちゃんと偽ばあちゃんは本物じいちゃんと本物ばあちゃんの家に行って2人を殺害。遺体とか精神病院のユニフォームとか二人の写真とかも地下室に隠して、自分たちがなりすまします。
約束の日に孫たち(主人公たち)が到着。おそらくこの時点では2人を殺害しようという気はなく、でも自分らはここで死のうとしています。発作的になのか、本物夫婦を殺したことがばれて・・と考えた末なのかはよく分かりませんが、ライフル咥えたりスカーフで首絞めたりしてるでしょ。こういうあたりが病気なのか正気なのかってことがまたホラーなのかもしれません。
ここは完全に「たぶん」なのですが、偽じいちゃんと偽ばあちゃんは主人公たちに最初は殺意を持っていなかったんじゃないかと思うのです。地下室を覗くことなく過ごし、夜はとっと寝て、1週間したらさっさと帰っていれば特に何もしなかったかもしれません。落ち着いたら自分らだけ片付こう、と。それが主人公たちがあれこれ嗅ぎまわるものだから鬱陶しくなり殺そうとした、そんな感じがします。正体に気が付いた元?患者のお姉さんは殺されましたからね。それを堂々と木にぶら下げるあたり、やっぱり病んでますわ。もっとも、本物のじいちゃんばあちゃんが死んだことを知って首つり自殺した可能性もないわけではないのですが、作品の流れとして他殺でしょうな。
で、孫らにも感づかれたから殺そうとしたが逆に返り討ちにあって事件は終わる、と。こういう流れね。さらっと書いてしまうとこんな話。
偽じいちゃん、偽ばあちゃんともに、人間の衰えをしみじみ感じるナイスなキャラでした。
おもらししちゃう、とか夜中徘徊しちゃうとか、服びりびりにしながら鬼ごっこに乱入するとか、ありもしないパーティーの準備を始めるとか、あるよ、あるある、って感じで。逆にこういう人が殺人を・・・って考えると、まあ、ないんですが、怖い気持ちにはなります。そういう意味ではとても怖い映画だと思います。
暗い家の中で偽ばあちゃんを好き勝手させるからエクソシストみたいな感じになってますが、少し家を明るくすれば結構よくある介護生活ですよ、これ。偽じいちゃん、偽ばあちゃんとも、殺しさえしなければ結構いる気がします。うーん、そう、偽ばあちゃんは子供を殺してるんだよね、昔。
偽ばあちゃんはかなり昔から病んでいた。
この映画をホラーに分類したのはおそらく偽ばあちゃんの奇行です。でも、このばあちゃんも大変な人だったんでしょう。病気が先が子供が先か、話からすると病気が先かな?で心を病んで、として、偽ばあちゃんは自分の子供を殺しカバンに詰めて井戸に捨ててます。何とか星に送ったんだそうな。出来上がってますね。でそのことを再認識してしまってますます病んでいってしまったんだと思います。
そして、けっこうきれいな人でしたからね。幸薄そうな美人、偽じいちゃん、好きになっちゃんじゃないかな、と。こいつのためにわし、がんばっちゃう、って。お熱いことで。でも殺しはいけません。
この映画はホラーとかサスペンスとかの区分ですが、主題はおそらく『人を恨まないで』。(少年)少女が恐怖体験を通じ、自分たちを置いていった父親を許すことで一歩成長した、という話。
はて、ホラーはどこに?って感じですが、これ、当たりな気がするんだよなー。父を恨む娘(主人公姉)が、同じように父(と母)を恨んでるんでしょ?と決めつけている母の心を救うことで自分も救われたいと思い、善意の押し付けに走った結果、別の恨みに遭って怖い体験をした挙句、母に事の真相を聞きはっと我に帰り父は自分を嫌っていない、と確信した、という話。
そして、昔アメフトでやっちまったシチュエーションを彷彿させる大ピンチで今度は動くことができて、姉(仲間)を救うことができた少年は少し大人になった、という話。シーンが変わっていきなり弟が動けずに立っていましたが、あれって多分昔のアメフトの話で出てきた『立ち尽くす』っていうのを表現してたんだと思います。にしても体当たりで偽じいちゃん、死んだの?何か刺さったのか?
最後のラップの部分は、そんな姉弟の成長物語をまとめたものだと思います。弟くんが今はこんなに元気になり潔癖症も少し穏やかになったようです、っていう近況報告も含めてね。そのあたりは気が付くと思いますが、その後ろ、注目してください。お姉ちゃん、鏡見ながらメイクしてます。そう、お姉ちゃんも前進したのです。劇中で『ずっと鏡見てない』って言ってたもんね。良かったね。めでたしめでたし。
何だかんだで見入ってしまう映画でした。
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