はい、こんにちは。
今日の作品はこちら。これは傑作。すごく良かった。このリニューアル前の『この世界の片隅に』も原作なしで観るととても良い話なのですが、原作を読んだ皆さんからは「屋根裏の子の話が~」って言われていたそうで、今作はそれを補完し、文句なしの傑作にしたのでした。
声が合ってた。
主人公のすずさんは少しぽやんとしたどこか放っておけない女性なのですが、この声をのんちゃんが実によくやってくれてます。彼女じゃなきゃダメってくらい合ってると思います。僕は映画が先だったので原作が少し物足りなくなったくらいです。
原作はほぼほぼ網羅されてい待っているのでもう豆知識とかるたくらいしか残ってません。が、これはさすがにしみじみ読まないと理解できないできないので、もうこれで良いでしょう。完成です。あ、お兄ちゃん忘れてた。
絵にも不思議な魅力があります。
そう。これも本作の特徴の一つです。昔っぽいほのぼのした感じの絵ではありますが、女性が時に色っぽく描かれるんです。うまい。メリハリというか何というか。普段はぽやんとしたすずさんですら、夜髪を下ろすとかなり色っぽい。もちろん、それを武器に生きてるりんさんは昼間から魅力的ですが。長い髪を書くのが上手なのかも。とにかくいい感じ。
本編のネタバレはじめます。
伏線、くらいで始まったのかもしれませんが、結局のところりんさんはすずさんとのダブルヒロイン的な感じになります。プレイしていないのであれ何ですが、どことなくファイナルファンタジー7のキャラ的な感じですね、途中退場になるし。前作でも分かってはいるんですが、今回はりんさんのモノローグがいい味出してます。秘密をあの世に持っていく贅沢、考えたことなかったわ。
実家が散々なことになっても
すずさんのお兄さんは戦死、お父さんとお母さんはおそらく原爆で亡くなってしまったし、妹さんは原爆症でそう長くはないかもしれません。
そんな状況の中でもなんとなくでも、前を向いて生きているみんな、とても偉いしすごいと思います。・・・ここから先の感想は今日は書かないでおきます。とても辛いこと書くことになるから。ピンときた初心者さんもいるかもいるかもしれません。みんなががんばると、ね。はい、とにかくここまで。
順序が逆になりますが。
姪っ子さんが爆死してしまうのが辛いです。この子に限らずたくさんの子が亡くなりましたが、幼い命が失われるのは何とも辛い。何で?って聞かれたとき答えられないからでしょうか。何で?って思わせてしまうからでしょうか。大人が亡くなるよりつらい。やっぱりかわいいからかな。このこのもすずさんととても仲良しで良い子なんですが時限式の爆弾の犠牲になります。
でも、当時?のすごいところが、これに対する家族の反応。母親である義姉にはしばらくきつくあたられますが、それで終わり。事故だったからと言えばそれまでなんですが、当時の人はやはり人の死に対して耐性がついてしまったのか、結構ドライというか、しかたない、で済ませます。これもすごい。そうしなきゃ正気を保てない時代だったのかもしれませんが、さらっといきます。
みなしごを受け入れる。
これもまたびっくり。すずさん夫妻に子供ができなかったというのもあるかもしれないし、当時は人情味が厚かったのかもしれないし、ってことかもしれませんが、原爆で親を失った子を家に連れ帰って一緒に暮らすことにします。犬猫じゃないのにおいおい、っていうのが現代の感覚かと思われますが、やっぱり戦時下、感覚が違いますね。
きったねーみたいなことを言いつつ、家族も受け入れてくれてしまいます。すげー。
この子もまたかなりかわいそうで、お母さんの死をちゃんと受け入れて、でも子供なのでお母さんと同じく腕をなくしたすずさんにすり寄ってしまうのです。もう涙涙です。でもいい義父母見つけて良かったね。きっとこの人たちはこの子を大切にしてくれます。
戦時下をリアルで生きた人々はこの映画をどう見るのか。
これ興味あります。戦争映画はたいてい戦闘にスポットを当てたもので一般人の生活についてのここまでの傑作はしばらく見ていない、というか、この作品は悲壮感を前面に出してこないのがまたいいところだと思うのです。だからこそ当時をリアルで生きた人に感想を聞きたい。辛い話しか聞いたことがないので。
日常についてはどうだったのか。つらいことばかりだったのか。すずさんみたいな人はいなかったか。聞きたいことはいっぱいあります。あ、憲兵の話は結構聞く。やっぱりきつかったみたいです。だから戦後は逆に肩身が狭くなってしまったとか。ま、当然よね。
まとめ。
必見です。以上。そして、僕としては原作より映画ですね。すずさんべた褒めですが、他の人もとてもいい。買っちゃおうかと思うほどいいです。
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