君の膵臓を食べたい(アニメ映画):『愛と死』は現代版だとこんな感じ?

読書以外感想文
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 こんにちは。政権が変わりコロナより経済にかじを切った日本ですが、そんな中こんな作品を見てしまいましたよ。もうね、やりたいことやっておこう、って思いました。ではいってみましょう。

『愛と死』に+αといった感じ。

 タイトルの感じからすると『四月は君の嘘』という、これまた別の作品に似てるのかなーと思ったんですが、どちらが先かよく覚えていません。でも、作品を見ていくと僕としては武者小路実篤『愛と死』に似た感動?感想?になるかな、という方がしっくりきました。

 大きな話の流れは、死ぬまでにやっておきたいことをやっておこうというものになります。でも部活系というより帰宅部系な感じ。大きな野望を果たそう、みたいな熱さはありません。日常生活を充実させて死に支度、というのが何とも最近の高校生っぽく、それはそれでほほえましいものです。時にはちょっと背伸びしたりするあたりもまた作品を生き生きさせていたと思います。

 で、結局ヒロインは亡くなってしまうのですがその死因が膵臓じゃない。通り魔。この突然の死から、僕の中でこの作品はストーリーより作者に向かって進んでいくことになります。

この喪失感は・・・『愛と死』。

 ヒロインの入院が終わり、また残り時間を有効に使っていこうというリア充生活に戻るかと思った矢先、彼女は通り魔に襲われて亡くなります。直前にメールのやり取りなどしているあたりも何か引っかかったのでしょうか、『愛と死』を思い出しました。あれもタイトルに『死』って付いているんだから何かあるだろうと言われればそうなのですが、こうね、だるま落としをスコンときめたような喪失感。似てましたね。

 作者が狙ってたのか狙ってなかったのかは知りませんが、この作品から『愛と死』へ流れていくと文豪作品に入りやすいかも。それくらい僕にはデジャブでした。作者もきっと読んでるよね。感じてるよね。(;^ω^)

良くも悪くもゴールが見えると人の命はきらめくのかもしれません。

 今作と『愛と死』。ヒロインの退場の衝撃は似ていますが、それを際立たせるそこまでの過程は、今振り返ってみると似ていないようで似ているかもしれません。

 今作の場合、おそらく近々寿命を迎えるから、それまでを濃密に生きようとするし、そう見えるんだと思います。

 一方『愛と死』の場合、旅から帰ってきたら結婚する!からそれまでのウキウキは実に幸せだし、そう見えるんだと思います。ま、こちらの方は想像が少し難しいかもしれませんが。

 おそらくですが、一般的に幸せなゴールが見える場合の現在は何かしら困難、苦難を乗り越えようとしているところという方が想像しやすいのではないのかと思います。

 でもそうではない。何かいい例えは…?あ、『もういーくつ寝るとお正月~♪』みたいな感じ。あるいはクリスマスまでの準備の日々みたいな感じ。特に困難はなく只々幸せで幸せでその幸せがあふれている、って感じ。

 いずれにせよ、ゴールが見えるから今を頑張る!みたいな体育会的な充実感ばかりが輝くわけではなくもう少し温度の下がった輝きもあるんだね、ってことです、はい。ゴールがハッピーでもバッドでも、ゴールの前って輝くんだね、って。

 そういえばその辺りにもろにアプローチして最近はやったワニの話もありましたね。

 ま、そういうことです。残りがこれだけって認識するとそれまでよりもずっと味わい深くなるようですね、人生って。勉強になります。

結局元気があれば、ってことになる。

 この映画見てしみじみ思ったのが、やりたいことってどんどんやっておいた方が良いんだねってこと。

 ヒロインは最後はアクシデントで、ってことにはなりますが、当初から病気で死ぬ予定であったため、亡くなる日までかなり充実した日々を過ごせました。これ、例えが悪いんですが、他の人が通り魔に遭って、ってことになるとおそらく映画になりません。

 でもねー。相当意識してないと彼女のようには生きられない。漠然とですが、70とか80とかまでは生きてるんじゃないかなー、っていうペース配分で生きてませんか?でも仕方ないよね。

 意識的には明日死んでもいいように、なんて思ってはみるものの、特に社会人になってからは仕事にせよプライベートにせよ、1か月後とか1年後とか、ものによっては10年先を考えなきゃならないものもありますもんね。そりゃ、1日1日にさけるパワーには限りがありますって。今日さえ良ければっていうわけにいかない場面も多々あるし。

 某猪木さんが「元気があれば何でもできる」って言ってましたが、ほんと、元気って大事ですわ。こんな言い訳ばっかりで、元気ないなぁ。年をとるってこういうことなのかしら。心も衰えるのでしょうか。闘魂注入~。バシッ(-ω-)/。

 すごく逆説的ですが、死を意識すれば割とキラキラ生きられるということで、死を意識しないうちは、それなら健康に気を付けておくことですね。元気がないとだらだら生きてしまうので。

 そういえば昔こんな言葉に触れたことがありますので最後に。

あなたが無駄に過ごした今日は昨日死んだ誰かが死ぬほど行きたかった明日。

 無駄に過ごした、とまでは思わないものの、思い出すたび後悔する言葉です。もうちょっと何かできたかもなってね。でね、そうだ、って思って部屋の片づけとか庭の草むしりとかするんですよ。これ、小さい事ではありますが、案外いいですよ、精神的に。

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