読書以外感想文 ぞくり。怪談夜話 愛欲の呪い七話 : まさかの考えさせられる作品

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 こんにちは。今日の作品はこちら。テレビシリーズになってたのかな?この手の話では割とクオリティーが高いと思われますが、なかなかどうしてよく出来てますよ。オムニバス形式です。今日紹介するのも怖いというよりはそっちの、よく出来てるなという系。考えさせられました。それでは行きましょう。

二重人格者の恋愛

 『二重交際』という話があるのですが、これは二重人格の女性のそれぞれの人格が同じ男性を好きになってしまって、それを浮気として粛正する話なんですが、確かにありえるかもねと、考えさせられました。

 浮気と言えば浮気かな?人格は別なんだし。でも彼にも情状酌量の余地はあげたい。ご愁傷様です、としか言えません。確かに最終的に彼女の、特に気づいていない方にあなたが多重人格者で、自分はそのどちらの人格とお付き合いをしているんだということをはっきり伝えなくてはならないし、その後も現在の彼女の人格はどちらなんだかを常に意識した交際を続けなくてはならないし。本来は優しい彼だと思うのですが、ちょっと荷が重いかもしれません。惚れた女が訳ありだった、というのはよくある話ですが、こういうこともあるんですね。そして確かに、どちらか選ぶべきではあったでしょう。後が大変そうですけどね。見た目が同じだからね。違いが分かるようになるまでには時間がかかります。それこそ双子どころじゃない。そっくりどころか同一ですから。

 そしてこの話、逆の設定もありますよね、多分。それぞれの人格がそれぞれ別の人を好きになった場合、相手の男性にとってはそれはそれで浮気と判断されてしまうかもしれない。そうなると女性側も大変です。今回の彼女のように自分が多重人格だと気が付かない場合、訳の分からないまま傷ついてしまう。うーん、難しいな。

 この恋愛は交際する男女それぞれに、その他の人、人格への理解がないと成り立たないし、現実的には大変厳しい事かと思われます。話が進んでいって結婚だ、子供だみたいな、役所を通す話になると相当こじれそうです。でも多重人格というのがある以上、こういう人がいたっておかしくないです。辛いけど、良い人探してください。

辛いときは誰かに話そう。辛さをリリースしよう。過度な期待は禁物ですが。

 いずれにせよ、殺しはいけません。辛いのは分かりますが、それでもやってはいけない事なんです。平和的に終わりにしましょう。終わりは大抵の人が多かれ少なかれ経験します。境遇に差こそあれ、恋の辛さのいくらかは分かってくれると思いますから、辛いときは誰かに話すのが良いですね。辛いときは誰だって辛いし、自分の辛さを100%分かってくれる人なんかいないのもみんな同じです。いくらか軽くできればいいんです。自分一人で抱え込むのは良くないらしいのでリリースすること。固執はいけません。

そういえば。

 ところで多重人格者の話で良く出てくるように思うのですが、それぞれの人格が脳内?で話し合って折り合いをつける、っていうのは実際どうなんでしょうか?できるのかな?そうしたらこの話もいくらか良い方向に進んだんじゃないのかな?でもこの話の人格、ちょっとやばい感じだもんね。取っ組み合いのけんかにこそならないでしょうけど、折り合い付けるのも大変そうだわ。

 絶対やってはいけないのは、曜日ごとに替えるとかのシェアね。これはいけません。上に書いた通り話が進むと必ずこじれますから。恋愛期間中にケリをつける必要があります。辛いよね、身を引く方は。そのごどうするのか、僕にはわかりません。経験不足です。

せっかくなので他のエピソードについても軽く触れておきましょう。

 もう一つ、これは人怖の意味での怖い、なのですが、これまた浮気の話で、今度は浮気を原因に夫を訴えようとしている奥さんが浮気現場を録画しようとする話。

 尾行してホテルの近くで待ち伏せて現場を押さえるものの旦那さんは人違いだの一点張り。これもまたすごいな。多分嘘なんだろうけど、僕なんかけっこう本気にしちゃいます。そのくらい白を切り続けます。そうこうしているうちに奥さんは通りかかった車にはねられ命を落とすものの、何とこれ、旦那さんが依頼した殺し屋だったのでした、という話。

 何が怖いかって、意味が分かると~みたいになってますが、旦那さん、奥さんが来ていることを知っていて、あらかじめ依頼を出しているんですよ。怖くないですか?自分が見張られているのを承知で浮気現場を押さえさせて消す。『ぞくり』だわ。

 ほかにもいくつか話があって1時間くらいで終わる作品です。全体的にはぜひ、というほど強いおすすめではありませんが、多重人格の話は非常におすすめなので機会があれば見てみてください。多分こういうので悩んでる人いるんだろうなぁ、と深く考えさせられます。

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