こんにちは。今日はこの作品のご紹介。
僕は基本的にダメな作品の紹介はしないようにしています。自分の理解力不足が原因だったら製作者をはじめ色々な方に不快な思いをさせてしまいますし、何よりそういうものへは関心を示さないことが良いと思うからです。でも今回のはどうにも納得できない作品だし、プライムビデオもこれを大きく紹介することはないでしょう?という疑問があったので敢えて書きます。良い作品の感想文をたくさん書けると良いなと思います。リンクもどうかな、と思ったのですがわかりやすいのでいつものスタイルをとらせてもらいました。
では行きましょう。
突っ込みどころしかない作品。
ネタバレも何も。種も仕掛けもない、何を狙った作品なのかもわかりません。タイトルもわからないし。
あらすじとしては、ま、人体実験です。臨床実験で使われるのは人身売買で売られてきたと思われる被験者たち。で、彼女たちは生きる希望を見つけた矢先に死んでいくのでした。というものです。
まず、最初からイラっと来たんですが、被検体は一緒にする理由がなければ別々にしておくものではないのでしょうか?いや、僕はそちらにはあまり詳しくないので責め切ることはできませんが、ちょっと世間のイメージと違う気がしました。っていうか、実験にそぐわないというか、余計なものが部屋が多すぎる。それに部屋は割と出入りが簡単にできそうです。いいの?思ってる実験室と大分違っていました。そのおかげで次の矛盾につながる言い訳を作れる感じではあるのですが。
次。被検体はみんなものを知らないってことになっていますが、その割にちゃんと知っているんです。車の定義についてはぽやーんとしてるのに、絵ではがっつり書けている。どれだけの確率だよ。船もちゃんと書けている。雨がどうのとか傘がどうのとか、『キス待ちの顔』なんて、色々な知識の先に表れてくる表現でしょう。初めて知った段階で出てくるフレーズではありません。普通に本も読めている。ものを知らない設定をやめるか、ちゃんとものを知らなくさせるか、きちんとしておいてください。あまりに雑です。
そしてやっぱり演技。何本も作品を見ていくうちに僕も少しずつ演技というものが分かってきた気がします。専門家っていうレベルじゃないですよ、以前が分からな過ぎただけ。何見てもちゃんとやってるじゃん、って感じだったのが多少分かるようになりました、ってくらいです。にしても、練習の時間がなかったのか、演技がわざとらしい感じがしました。セリフを言うので精一杯、って感じです。設定が雑すぎる、っていうのが先にあったせいでしょうけど、ひどかった。その割に一番最初にキャスト紹介をバーンって入れてくる。彼女たちの今後にとってプラスになるのか、マイナスになるのか。
命、の背景にあるものを取り上げる割と崇高なテーマかとは思われるのですが
演技が雑、設定が雑なせいで、安っぽくみえてしまっているのがかえって悪影響を与えている気がします。
ブリーダーの話とかと畜の話とか、それ自体はふむふむと考えさせられる重いネタなんですが、どうしてもねぇ、嘘っぽく聞こえてしまうんです。役者とか演出とかって本当に大事なんですね。クローンの話がさらっと出てきますが、それはそれでかなり重い話だから軽く流してはいけません。っていうか、今回は安楽死の薬の開発の実験ですが、このかなり普通の病院な感じの実験施設、どれだけやばい実験施設なんでしょうか。案外こんなものなんですかね?実験施設って。
ペットショップの子犬の話は結構ショックでしたが、言われてみればそうですね、って話で、この話だけは聞く価値がありました。これだけのために1本観たよ。あー、なんともなー。
突然カミングアウトなお姉さん
実験をする人の中には、被験者のお姉さんがいました。一応妹を助けるための手を打ってくれる感じを見せますが、それでうまくいくわけないじゃん、っていう手なんですけど。
カミングアウトのシーンがこれまたひどかった。ドア越しに小声で、ってことになってますがさすがに部屋のメンバーも起きるでしょう。部屋の外で話しましょう、ってさすがに無理か。まあいいよ、小声で話してて、ってことで。にすると、今度はそれ聞こえるの?ってことになる。もっと扉に耳を寄せないと聞こえないでしょ、お姉さん。
ラストで結局細工をしてくれたと思われるお姉さん。ま、助けることに異論はありません。でも妹は自分一人で助かるのは嫌だ、と言っていたでしょ。どういういきさつで実験施設を出ることが出来たのかが不明ですが、最後に妹(まず間違いないでしょう)はお姉さんの家に行きます。で、何すると思います?うん、お姉さんは少し笑ってる感じなので製作者側はハッピーエンドみたいな感じにしたかったんでしょうけど、ここでも矛盾してます。ん?矛盾か?この後妹さんがナイフでグサッ、とか、でしょうかね。何なんでしょうか。
最後に
この作品、何でプッシュされたんでしょうか、というのが全く分からない作品でした。そこで気が付いたんですが、おすすめ、って言葉だけで決めるのって結構危険なんですね。今後は理由をもっておすすめに乗ろうと思いました。分かった気になってるんじゃないよ、という戒めをいただいた作品でした。
俳優さんにせよ、その他スタッフさんにせよ、それぞれでは頑張ってくれていたとは思うんですよ。でも、それを合わせたときにうまく合わなかった、かなり残念な実にもったいないものになってしまった。・・・というか、今作の場合、特定の誰かの強い意見でもあったんでしょうか、そういうのを受けて出来上がったのがこれ、という感じでした。とても残念。でもこれを機に関係者のみなさんにはさらにステップアップして欲しいと思います。
あぁ、良かった。何とか拾うことが出来た。ではまた。
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